いっぺるブログ第2回目は、自己紹介の続きと、コーヒーに魅了された、ちょっとしたきっかけをお話しします。
私は、小さい頃から卵と牛乳アレルギーです
2,3歳くらいの頃、卵料理を食べた翌朝に、母の鏡台に映った自分の姿が蕁麻疹だらけだったことを今でもおぼろげに覚えています
それ以来、生卵は今でも食べていませんし、この頃から、どこか、食べ物に対して「恐怖心」がありました。その恐怖心からだったのか、幼稚園児の頃は、すごく好き嫌いが多かったし、タコさんウィンナーとポテトフライをひたすら食べている子でした。(今でも、母や祖母からよくそう言われます。)食べたことのないものを食べると、卵と同じことが起きるのではないかという不安があり、好き嫌いというか、安心して食べられるものが、その2つだったっていう感じです。
また、小学生の頃は、私の飲む予定であった牛乳を、毎日、じゃんけんをして争奪戦をする、というイ
ベントが開催されました。毎日、みんなが嬉しそうにしていたので、それはそれでよかったなと思います。
ただ、私が抱いていた、食に対する恐怖心と同じくらい、母も、私が食べるものに対して、恐怖心を抱いていたのだろうと思います。
そんな自分にとって、貴重な経験となったのが、大学時代に6年間過ごした北海道での日々です。雄大な自然、過ごしやすい夏。そして、何より美味しい食。食。食。
大阪にいた頃は、こんなにお寿司が美味しいことを知らなかったし、ジンギスカンの、絶妙な臭みが美味しさの秘訣であることも知らなかったです。
そして、何より、北海道産牛乳で作られた、ソフトクリーム。高速道路のSAで食べるソフトクリーム。ちょっとした遊園地の売店で食べるソフトクリーム。公園のキッチンカーで出てくるソフトクリーム。喫茶店の締めに出てくるソフトクリーム。もう、ソフトクリーム。これが、とても美味しいことが衝撃でした。
牛乳アレルギーの僕は、それまでほとんど牛乳関連のものは食べてこなかったのですが、北海道に来て、寿司やジンギスカンをはじめ、「こんなに美味しいものがこの世界にはあったのか」という、世界が広がった感覚があり、食の多様さに魅了され、自分のアレルギーという殻に縮こまらなくても、「だめだったら、やめればいい。食べたいものは、食べてみよう。」と、いう考えに切り替わっていき、試しに、ソフトクリームを食べてみたのです。
すると、どうでしょう。ソフトクリームをパクッと頬張った後の、口に広がる多幸感。
それ以来、ソフトクリームがだいすきになりました。アレルギーなので、食べすぎると、少し痒くなりますが。。。
北海道に来て、「食」の世界観が広がった僕ですが、
大学生2年くらいの夏。母が北海道に遊びに来て、休憩に立ち寄った喫茶店で、僕がソフトクリーム入りのパフェを食べた姿を見て、きょとんと驚いていた姿を覚えています。
今まで、牛乳を飲んでなかった息子が、目の前で、牛乳100%のソフトクリームを幸せそうに食べているのですから、驚くのも無理もありません。
でも、なぜか、驚きと同時に、少し嬉しそうというか、安堵した顔をしていたような気がします。その表情について、母に何も聞きませんでしたが、私は少しホッとしたのを覚えています。なんか、大袈裟だけど、うまく言葉にできないけど、ソフトクリームで親孝行をしたなと感じました。
今の自分が、コーヒーの風味の多様さ、複雑さに興味を抱いたのは、
間違いなく、自身のアレルギーという食経験と、北海道の食文化が根底にあるなと感じます
ちなみに、卵は、加熱したらもう食べれますが、生に近い卵料理を食べると、私の喉の「卵センサー」がピピピっと働き、本能的に拒否します。まだ、ダメなようです。
自分にはまだまだ、変化の伸び代がありそうです。